母趾種子骨障害SYMPTOMS
母趾種子骨障害とはぼししゅしこつしょうがい
この疾患の主な症状
母趾の種子骨は短母趾屈筋腱内の内側と外側に存在します。母趾の屈曲力を伝える役割をしていますが、母趾の設地を和らげるクッションの役割も担っています。母趾種子骨障害は、種子骨に炎症や骨折が生じることで母趾底側に疼痛や腫脹が生じる病態のことをいいます。
症状としては、前足部への荷重時や踏み返し動作でのMTP関節背屈動作の際に疼痛が出現します。
原因と病態
よく走るスポーツ選手や、空手や剣道のような素足で踏み込む動作が多いスポーツなどで繰り返されるストレスで発症します。疲労骨折や感染などの報告もあります。
診断
母趾MTP関節底側の疼痛や腫脹、熱感が主な症状ですが、特に母趾の伸展で疼痛が増強することがその特徴です。
画像診断としては、単純X線像やエコーで評価します。疼痛がなかなか改善しない場合はCT、MRIで骨折や壊死などを除外します。
予防と治療
基本は保存加療を行います。鎮痛剤内服、足底板、母趾屈筋群のストレッチなどを行います。
これらの治療に抵抗する症例は、手術を行うこともあります。
引用元: MB Orthop.32(1):75-83,2019「母趾種子骨障害」
https://www.zenniti.com/f/b/show/b01/1090/zc01/1.html