尺側手根伸筋腱鞘炎SYMPTOMS

尺側手根伸筋腱鞘炎とはしゃくそくしゅこんしんきんけんしょうえん

この疾患の主な症状

手首の尺側(小指側)に疼痛を訴える。TFCC損傷との鑑別が大切である。

原因と病態

病態

尺側手根伸筋腱鞘は伸筋支帯と下層腱鞘(subsheath)の二重構造となっていることと社骨茎状突起の回外時の動きが炎症の発生に関連しているといわれています。
Subsheathの断裂の有無で2つのタイプに分けられている。Subsheathが断裂していない拘束型が断裂している非拘束型に比べて圧倒的に多いです。

原因

前腕の回内外を反復するoveruseが関連することが多く、事務職の方や美容師、トリマーなどにも多いと言われています。スポーツ選手や外傷によるものも認められます。

診断

Carpal supination test:肘関節屈曲90度、前腕回外位で患者の手指を把持し他動的に過回外させたときに激痛が生じれば陽性となります。
ほかには手関節に回外+伸展ストレスを加える合掌回外テストなどがあります。
X線(レントゲン)では分からないので、MRIを施行することが多いです。Subsheathにステロイドを注入することで数分後に上記ストレステストが陰性になることで診断をつけることがあります。
非拘束型の場合は回内外で尺側手根伸筋腱が脱臼するためクリックが生じる。

予防と治療

シーネでの局所安静や注射などが行われますが、症状が改善されない場合は専門外来を受診して、手術が行われることがあります。

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