Jones骨折(ジョーンズ骨折)SYMPTOMS
Jones骨折(ジョーンズ骨折)とはじょーんずこっせつ
この疾患の主な症状
Jones骨折は、第5中足骨の骨幹近位部に繰り返し応力が加わり、横走する骨折線を特徴とする疲労骨折のことです。サッカー選手に好発し、いったん発症すると難治性であり手術が必要となることもあります。
同じ動作を繰り返す負荷の後に足外側に違和感や疼痛を自覚します。最初は競技をやめるほどの症状がないことが多いです。しかし放置したままスポーツなどを継続すると完全骨折に至り、歩行不能となります。
疫学
性差:男性>女性
年齢:19歳前後がピーク
種目:ピボット動作が多いスポーツ
受傷足:右足<左足(軸足、非利き足)
予後:再発しやすい
環境:人工芝で多い。
原因と病態
危険因子として、
・内反凹足のような足部形状異常(=外側荷重)
・股関節を中心とした可動域制限(体が硬い)
・練習過多(プレシーズンに多くなる)
・スパイクシューズで硬いグラウンドでの練習
などが挙げられます。
診断
スポーツ歴や前駆症状の有無など詳しい問診が必要となります。
単純X線像では分からないことがあり、エコーが有用です。第5中足骨基部に圧痛があるのに画像診断で不明瞭な場合はMRIを施行することもあります。それほど軽症の段階で診断することが大事な骨折です。骨折を繰り返していると、皮質骨が肥厚した状態が単純X線像で診断できます。
予防と治療
疼痛がない症例、エコーでしか分からない症例などはご本人、ご家族とも相談して練習環境や、靴の調整、股関節可動域訓練、外返し訓練を中心とした運動療法などを行いながら、スポーツを継続していくことがあります。ただし、完全骨折に至った症例については手術をすることをお勧めしています。
当院ではエコーを用いたスクリーニング検査を行うことができます。
初期の段階で、見つかった患者さんに対しては、上記のようなリスク因子がないかを確認して運動メニューの指導や適切なシューズの指導、運動療法や足底板を用いて外側荷重にならない予防策などについて詳しく説明させていただきます。
引用元: MB Orthop.34(2):97-104、2021「Jones骨折(ジョーンズ骨折)」
https://www.zenniti.com/f/b/show/b01/1276/zc01/1.html